second〜切ない恋の物語〜
観覧車から降りるとちょうど、閉園の音楽が流れた。

「今度は、ゆっくりきたいね。」

「来月のシフト、休み合わせようか!」

「いいの?」

「嫌か??」

「ううん。けど、みんなにバレない?」

「大丈夫。俺、うまくやるからさっ。」

「旅行とか行きたい…」



わがままかな。




「いいよ。」

それは予想外の答えだった。

嬉しいはずなのに、

何故か彼女に気を使っている自分がいた。

休みを私と過ごすなら、彼女とはいつ会うの?

私、なんかぐちゃぐちゃだな…

涼さんと彼女が別れる事を望んでいるのに、

二人の仲も心配してる。






遊園地のゲートにおまじないをした。

二人で撮ったプリクラを一枚張る。



また二人で来れます様に…



「莉奈?何してんの?」

「ん?何でもないよ。」


私達が付き合っている事をみんなに知ってほしい。

秘密の恋だから。

みんなに言いたい気持ちをプリクラに託して、

車へと向かった。
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