second〜切ない恋の物語〜
さっきの電話から、私は抜け殻みたいになっていた。

部屋の時計の針が21時をさそうとしている。

閉店時間が迫っていた。




私は急いで服を着替え、Tree Timeに向かった。

彼女を見てみたい気持ちもある。

本命の女と遊びの女、

二人が並んだ姿、

会話している姿を見て、

ハラハラさせてやりたい。





だけど、それよりもちゃんと涼さんと話がしたかった。

うまく話せないかもしれない。

それならそれでいい。

ちゃんと伝えたい。

私は涼さんを愛してるって。

遊びだと分かっていて付き合うから、

私の事も、公平に愛して欲しい。

傷つけないで欲しい。

私の前で、配慮して欲しいって。




私はもう、ブレーキがきかない。
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