second〜切ない恋の物語〜
あれから私は、

ぬいぐるみを抱きしめたまま熟睡していた。


しばらくして、涼さんから電話があった。

すごいもので、初めてキスをした日から、

会えない日はちゃんと電話がある。

携帯のディスプレイに涼さんの名前。

それがすごく嬉しかった。




「寝てた?」

「ううん。もう家なの?」

「いや、帰り中。」

「そっか…」




「今日は何してたの?」





意地悪な質問。

彼女といたんでしょ?





「連れと会ってたよ。」

「ふ〜ん。そうなんだ。」



私に遠慮してるの?




「莉奈?」

「ん?」



「明日、会えるな。」




だから、ズルイ。

会えるって言葉、

今の私には嬉しくて泣きそうになるんだよ。



昨日の場面が蘇る。




見なかった事にしよう…

傷いたっていい。

涼さんを精一杯、愛そう。
完全燃焼、したい。
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