second〜切ない恋の物語〜
[20]神戸
初エッチの日から、

何度も身体を重ねても、

涼さんは、途中でいつも止めてしまう。

最後までしないのは、

きっと私が処女というのが原因だろうけど、

私は、処女は俺みたいな奴じゃダメだって、

大切に思われているって、
そんな風に、いい様に解釈していた。





「旅行の場所決めた?」

電話ごしに聞く愛おしい声。

「行き先が決まらないの。ドライブしながら、ブラっと行った先に泊まろうよ。」

「そんなんでいいの?」

「だって、行きたい所、ありすぎるから。」

「分かったよ。そーしよ。」


涼さんは私に、まるで子犬をあやすかの様に、甘い声で答える。
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