second〜切ない恋の物語〜
確かに、涼さんの前で彼女の話をふらないし、

さっきの電話だって、

声を出してはいけないと黙っていた。

捨てられない為に、いい女を演じている。

これが、気を使っているように思うのかもしれない。




私は涼さんを力いっぱい抱きしめて、

ひっつき虫みたいに身体を近づけた。


「涼さん。好き。」

「お前、子供だな〜。」

「何で?」

「俺、人前でこんな風に、いちゃつくの、恥ずかしいからさぁ〜」

「そうなの?」

「もう、そんな歳じゃねーし。」


まだ21のくせに。

二つしか変わらないのに、すごい子供扱いされている。

何だかいい気がしなかった。
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