second〜切ない恋の物語〜
あれからしばらくして、

神戸からとんぼ返りし、

涼さんは何とか仕事に間に合ったらしい。

そして私は、午後から大学へ向かった。



「へ〜進展してんじゃん。」

今までの大まかな流れを奈津美に話ていた。

「結局、奈津美が言ったポジションだって、まだハッキリ聞けてないし。」

「てかさぁ、セックスをちゃんとしないのはどうなの?」

「私は、私を大切にしてくれてるって思いたい。」

「思うのは自由だけど、おかしいよ、それ。」


「う、ん。」



人から改めていわれると、不安になる。

こんな事、聞けない。

いや、聞けてないんじゃない。


聞かない。

聞くのがやっぱり怖いから。
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