second〜切ない恋の物語〜
「はい、コーヒー。」

「ありがとうございます。」

缶コーヒーを同時に開ける。

一口飲んで思ったのは、

缶コーヒーって甘い事。

最近は、Tree Timeのコーヒーばかり飲んでいるせいか、

飲みなれたはずの缶コーヒーを受け入れられなくなっていた。






「やっぱ、店長のコーヒーがうまいなぁー。」

「私も思いました。」

野上さんは、残りの缶コーヒーを飲み干す。





「今日、なんかあったの?」

「…別に何もないですよ。」

「ほんとに?」

「本当に。」

「怒ってるの?」

「怒ってないです。」

「ほんとに?」

「本当に。って、しつこいなぁ〜」



野上さんの顔を見て、

笑ってしまった。

野上さん、私を気にしてくれてる?







ねぇ、野上さん。

私が入る隙はありますか?
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