second〜切ない恋の物語〜
初めてだった。

野上さんから、アイシテルと表現されたの。

歌詞の世界だけだった事が、現実に起こる。

私、幸せだよ。

だけど、言葉で聞きたいと思う、

わがままな私もいる。

私って、わがまま?




「どう?出来てた?」

「うん。出来てた。」

「ねぇ、野上さん?」



「ん?」

野上さんは、甘えた声で返事をした。



どうして私に、こんな行動をするの?

そう聞きたい。

だけど、思う返事じゃなかったら嫌だから、

聞けないよ。




「ありがとう、涼さん。」

初めて下の名前で呼んだ。

「はいよ。」

嬉しそうな声で返事があった。



幸せ。

だから、いいよね。

好きのままでいてもいいよね。
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