second〜切ない恋の物語〜
結局、メールの返信をしないままTree Timeに着いた。

入口にある黒板ボードには

【新発売!十穀米Cake】

と書かれていた。

私も意見をした商品なだけに、

何だか、嬉しい。





ドアを開けると、いつもの柑橘系の香り。

涼さんは、カウンターで注文商品を作っていた。

レジ打ちしていた店長が私を、すごい笑顔で出迎えてくれた。



「良かった〜やっと来てくれたよ。」

「おはようございます。何かあったんですか?」

「鈴木が急に風邪ひいて休みなんだよ。」

「え!そうだったんだ。すぐ着替えてきます。」

「神野に連絡するって言ってたけど、なかったか?」

そう言えば、あの削除した時から携帯を見ていない。



携帯を見てみると、恭子ちゃんからメールが来ていた。

私は着替えもせずに、急いで返信をした。
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