青いリスト
現在も続いている現実例を書こう。
ある一つの会社がある。
社長は経営コンサルタントの経歴を持つ。心理学にも精通している。
その会社の社員は女性が大半で経営している。
社員の女性達を見ると、全員がお世辞にも[綺麗]や[かわいい]等といった事に無縁な女性だ。
要するに容姿に恵まれていない女性ばかりを雇用している。
私はその理由を側近の一人に聞いてみた。返ってきた返事はまさに負の利用という事実であった。
[不細工な子は男に縁なんてないから、働く事でしか自分をアピール出来ないんだ。社長はそこを利用している。少しおだてればサービス残業も喜んでしてくれるし、期待以上の成果を上げてくれる事もある]
実際、彼女達はサービス残業が、平均100時間を超える事は当たり前で、長時間労働をすればするほどイキイキしている。
[労働基準法に違反しているというより、むしろ彼女達を救ってやっているんだという意識の方が強いんじゃないかな、彼女達も働けば働くほど、自分の存在を証明でき、社会にとって自分は必要だと思うようになる。現にイキイキした表情だろ?]
私は彼女達を詳しく観察してみた。
確かに表情は明るい。だが皆、目の焦点が定まっておらず、休憩の時には椅子に座ってぐったりしている。食欲もあまりないようだ…

< 15 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop