青いリスト
私は親を悲しませないと、貧乏が原因でイジメられている事等は言わないようにした。というよりどんなに訴えても現状が改善されるとは思わず、また、そんな知識も子供の私には持ち合わせていなかった。
イジメはエスカレートしていく。放っておいたら飽きるだろうと思っていたが、それは間違いだった。中学一年生と三年生とを見比べると、間、二年以上の開きがあるように見える。オタマジャクシと蛙である。オタマジャクシに善悪の分別はない。蛙になる為の準備を皆、お互いに不安定な状態で過ごしているので、自分がイジメられないように相手をイジメて自分を正当化していく。一人では不安なので周りを和の中に巻き込み、負の連鎖が始まる。
まさに打つ手なしである。現代も間違いなくこういう事が繰り返されているだろう。学年百人あるとしたら何人かがその照準となっているだろう。
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