青いリスト
本格的な幻聴の始まりであった…
過去にそれらしき声や物音等は聞いた事があるが、ここまで如実に聞こえる事は今までにはなかった事だ。
その声を聞いて必死で自我を取り戻そうと呼吸を整えた。
紀子は精神に赤いランプが点ると、それから逃げるのではなく、真正面からぶつかった。論理的に自己分析する事で答えを導き出し、なんとかアンバランスな精神を保っていた。だが、その答えはあまりにも正論過ぎる為、出した答えは現実では受け入れられる事はなく、現状を打破する事は出来なかった。
どうしてもその不可解な事実に近道を見つけ出す事が出来ない…
あまりにも[純]過ぎた為、物事の堕落的な箇所に気づかず、本質だけの裏表の箇所にしか、考えは及ばなかった。
[とうとう私は壊れたわ…当然よ…手首なんか切っているし…これから生まれてくる可能性のあった赤ちゃんも私の勝手な自己管理のせいで不可能にしてしまったし…私はこの世に必要ない人間なんだ…どこに行ってもイジメられて当然よね…]
紀子は自分を責め、ようやく落ち着きを取り戻した。溢れ出る血と涙を拭き取り、持ち出した注射器を使い鎮静剤を打って深い眠りについた…
過去にそれらしき声や物音等は聞いた事があるが、ここまで如実に聞こえる事は今までにはなかった事だ。
その声を聞いて必死で自我を取り戻そうと呼吸を整えた。
紀子は精神に赤いランプが点ると、それから逃げるのではなく、真正面からぶつかった。論理的に自己分析する事で答えを導き出し、なんとかアンバランスな精神を保っていた。だが、その答えはあまりにも正論過ぎる為、出した答えは現実では受け入れられる事はなく、現状を打破する事は出来なかった。
どうしてもその不可解な事実に近道を見つけ出す事が出来ない…
あまりにも[純]過ぎた為、物事の堕落的な箇所に気づかず、本質だけの裏表の箇所にしか、考えは及ばなかった。
[とうとう私は壊れたわ…当然よ…手首なんか切っているし…これから生まれてくる可能性のあった赤ちゃんも私の勝手な自己管理のせいで不可能にしてしまったし…私はこの世に必要ない人間なんだ…どこに行ってもイジメられて当然よね…]
紀子は自分を責め、ようやく落ち着きを取り戻した。溢れ出る血と涙を拭き取り、持ち出した注射器を使い鎮静剤を打って深い眠りについた…