青いリスト
私はそれを大人になって気づいた…
何故、親が泣いていたのか…
何故、先生はあたかも私が悪いように眉間にシワをよせながら曖昧な答えしか出さなかったのか…
何故、そんな環境に居続けなければいけなかったのか…
私は居続けた…
そして皆が口を揃えていた[将来]というのは誰も保証してくれなかった。
[あなたは大人なんだから一人で生きて行かなければ]
大人になれば、今度は大人に向けた言葉を投げ付けられる。
そして、私が受けた過去の傷は現在も残っている。時が経てば癒えるものでもない。傷ついた分だけ臆病になった…
心の傷だけではない。私は手首を切るようになっていた。一度部屋中に血が飛散した。その時に切った傷は現在でも残って私を見つめている。
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