青いリスト

やがて手首の裏から手の甲へと移り、私の手首はカットする箇所も見当たらなくなった…
［自己犠牲する事で自分の存在を証明している］
［傷痕を見つけられて慰めの言葉を求めている、所謂一つの甘えだ］
［親からもらった大事な体を傷つけてどうする］
周りは大体同じ事を言う。私はもう聞き飽きていたというより、同じ言葉を何人もの人が口を揃えたように言う事実に違和感を覚えていた。
［答えなんかないんだよ］私はいつもそう答えた。何を話していても最後にたどり着くのは、彼等が口を揃えていう言葉に、結局向かう事が分かっているからだ。
学校とは社会の縮図だと教えられ社会に出ると個性が悪となり、発言の自由が奪われ、よほど特別な才能が無ければ、皆と同じ人間でなければ生きてはいけない。
私は全てに適応出来なかった。
あの時逃げていれば…
私の人生も少しは変わったのかも分からない。