先生…ごめん、愛してる。【完】
  


「城? 聞いてますか?」


「………」


「城っ!!」


 大きい声で呼ばれて振り向いた。


「明日のお出かけの提案をしているんですけど……聞いてますか?」


 婚約者・一ノ瀬(いちのせ あや)綾は、香取(かとり じょう)城に聞いた。


「すまない…考え事をしていた。」


「“何を”…考えていたんですか?」


 綾は、聞いた。 いつものヤキモチだった。


「いや…いいんだ。
(あの娘……あんな事するようには、見えなかったけどな……。)」


 城は、答えて話しに参加した。


  
< 10 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop