先生…ごめん、愛してる。【完】
「羚音…遅いわね。」
椎は、時計を見ながら言った。
「迎えに行こう。」
真矢も心配で堪らなかった。
「ただいま。」
「羚音っ!!」
「遅くなってごめんなさい。今日は、疲れたから寝るね。」
羚音は、椎たちに言って部屋に戻って行った。
「椎。今日は、そっとしておこう。」
言われて椎は、下がった。
「…みんな……許してください。」
羚音は、手紙を書いて部屋の窓から出て行く。
二度と戻らない…と誓って。
“愛してください”とは、言いません。
期待は、しません。