先生…ごめん、愛してる。【完】
  

「お父さん、ずっと…黙っていました。 俺には、愛する人がいます。 彼女を迎えに行きたい。だから…許して下さい。」


 城は、父に心から謝った。


「城…許して下さい。彼女に離れるよう進言したのは、私です。許して下さい。」


「兄さん…。」


 城は、首を振った。


「いいんだ。兄さんは、悪くない。 辛い嘘に気がつかなかった俺が悪いんだから。 羚音は、迎えに行く。」


 兄弟だけで話していると…


「“羚音”……葉守見家のお嬢さんか? 城…許されないぞ。」


  
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