先生…ごめん、愛してる。【完】
「部屋に。」
「解った。」
息子・棗は、羚音をベッドに寝かせた。
「棗、仲良くしてね。」
「てか、誰?」
棗は、母親に説明を求める。
「この娘は、あなたのイトコよ。覚えてる、羚音ちゃんよ。」
棗は、言われて何となく思い出しかけた。
「今日からうちの娘よ。羚音ちゃんの両親……亡くなったの。」
椎は、全ての事情を話した。
「そっか…大変だったんだな。」
言って棗は、羚音の寝顔を見つめる。
「仲良くしてね、お兄ちゃん。」
「はい、はい。」
棗は、言ってにっこり笑って部屋に戻って行く。