先生…ごめん、愛してる。【完】
‡第9羽‡ 逆恨み
あの頃…私は、何も解ってなかった。
恵まれ始めていたことにも…気がつかないで……
「きゃっ!!」
「あっ、ごめーん葉守見さん。大丈夫。」
足を引っ掛けられて羚音は、山道で転ぶ。
「……
(ウッザイ!)」
羚音は、立ち上がってジャージの土を掃う。
「どうした?」
「先生、葉守見さん転んじゃって。」
足を引っ掛けて来たクラスの女子リーダー・木田 まいは、城に言う。
「木田たちは、先に行きなさい。」
「はい。」
去り際まいは、ニッタリ笑った。