好きだ、ばか


「優、話がある。ちょっと来い」

「は!? 何であたしが…あたし今取り込み中だから」


きっぱり断ることも大切なんです、たまには。
この俺様野郎にはこれぐらいでピッタリ。



「…亮と話してるから俺様の用事には付き合えないって?」

「うん」

「フン…ほざけ。まさか優、俺様より亮を優先するつもりか」

「うん」



冷たく光る桐谷の瞳。

冷たいだけじゃなく、そこには余裕も兼ね備えられている。

私、この人には敵わない。
そう思わされた。


< 5 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop