初恋の相手はキミでした。


少しすると、神崎の代わりに先輩が走ってきてくれた。



「絢華大丈夫?乗り」



「…うん」



「何や泣いてんの?」



「………」



「そっか…」




そう言ってそれから一言も喋らないまま、保健室に行った。



怪我は捻挫だったみたい。



手当てをしてもらって、先輩と一緒にみんなのとこへ戻った。



「じゃあ絢華、またな…」



「…うん」



先輩の顔、見れないよ。


だって……



あたしが本当に好きな人は……



先輩じゃない。


< 60 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop