初恋の相手はキミでした。
少しすると、神崎の代わりに先輩が走ってきてくれた。
「絢華大丈夫?乗り」
「…うん」
「何や泣いてんの?」
「………」
「そっか…」
そう言ってそれから一言も喋らないまま、保健室に行った。
怪我は捻挫だったみたい。
手当てをしてもらって、先輩と一緒にみんなのとこへ戻った。
「じゃあ絢華、またな…」
「…うん」
先輩の顔、見れないよ。
だって……
あたしが本当に好きな人は……
先輩じゃない。