初恋の相手はキミでした。


「…伝えなきゃ……」



このままずっと言わなかったら、前みたいに笑いあうこともできひんから…。



あたしはそうすると、電話帳で神埼の家の電話番号を探した。

あたしも神埼も携帯は持ってるけど、今更メアドを聞くのもお互い恥ずかいっていうか…

別にいらないかなって思ったから聞かなかったけど、今となっては聞いとけばよかったと後悔した。



神埼の番号は電話帳に控えられてなくて、いろんな引き出しを探しだしたら、小学校のときの連絡網のプリントが一枚出てきた。



「あったっ!!」



早速あたしは番号を押した。


けれど、最後のボタンを押すとき、あたしは指をとめた。



ホンマに…


嫌われるかもしれへん…。



優しくしてくれたのに、


あんなこと言ったあたしをもう受け入れてくれへんかもしれへん…。


< 68 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop