ねぇ、笑って。

そんなことを考えて家のベットで横になっていた、俺の傍で携帯が鳴った。



~♪


電話だ。



この番号は…?


いつもなら知らない番号の電話になんかでない。


でもこのときの俺は、千鶴のことを考えていたせいで半ばやけくそになっていた。




「ハイ。」



電話口から聞こえた声は、俺が今最も聞きたい声にそっくりだった。



「海ヶ崎 龍さんですか?」




「千…鶴……?」


「いえ、私は岡崎 千佳と言います。岡崎 千鶴の姉です。」



「千鶴の…お姉さん?」


 
< 45 / 74 >

この作品をシェア

pagetop