ねぇ、笑って。

そういえば、昔千鶴に携帯の番号を聞かれたことがあった。



どうせ、調べるだろうとそのとき俺は教えたはずだ。


でも、なぜ、千鶴の姉貴から電話がかかってくる?




「あの、何で…?」




千鶴の姉貴は驚きの言葉を放った。



「千鶴に、会って欲しいの…。」




ドクンッ


ナンだよ、何で胸が高鳴るんだよ。


俺は恋する乙女か…?



でも、今はそんなことどうでもよかった。


千鶴に会いたかった。



「分かりました。今から行きます。場所は…?」




「○×総合病院の4Fのロビーに来てください。お願いします。それじゃ。」



プツッ ツー ツー


電話が切れた。




俺と千鶴をつなぐ糸までも…なんてことはないよな。


 


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