ねぇ、笑って。

「こんにちは。わざわざありがとう。海ヶ崎君。」



「いや…。」


姉妹だけあって、声とか話し方がそっくりで「海ヶ崎君。」なんて言われると、何故か胸が高鳴る。


勿論、顔や時々ふと見せる表情までも。



「千鶴はどこですか?」



「その前に、少し話をさせてもらってもいいかしら?」



怪訝に思いつつも、首を縦に振った。


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