ねぇ、笑って。
「あなたを呼んだのは、千鶴の命が消えかけているからよ。」
千鶴の姉貴が口にしたのは恐ろしい話だった。
千鶴…。
お前は病気だったんだな。それも、不治の病なんていわれてる病気。
「私は千鶴ととっても仲がよかったの。小さい頃から何でも話したわ、お互いにね。」
千鶴の病気は、もうどうしようもないほどまでに進行していた。
「先生方も手を尽くしてくださっていたけど、仕様がなかったのよ。発見が遅かったのが、きっと、原因ね。」
俺を手招きして、千鶴の姉貴は歩き出した。
「千鶴の最後の望みを叶えようって、皆で話して決めたの。それが、1ヶ月の薬での治療だったわ。勿論、家でのね。」