ねぇ、笑って。
学校でじゃなくて家でだったから、噂にならなくてすんだんだ。
海ヶ崎君の耳に入らなくてよかった。
なんて思ってたけど、どっちにしろ海ヶ崎君には関係なかったよね(笑)
この病気ね、治らないかもしれないんだ。
病院で目覚ましたとき、空気が重かったからすぐにわかった。
あはは。
私、まだやりたいことがたくさんあるよ。
話したいことがいっぱいあるよ。
だから、諦めたくなかったんだ。
副作用のせいで、吐き気がしても頑張ってご飯を食べたし、髪も一生懸命ケアしたんだ。
でも、自分でわかるほど私は病気に負けてきたの。
この前、ふと思ったんだ。
私、もう死ぬんだって。
前よりも体力が落ちてきたし、息苦しくなる回数も増えた。