ねぇ、笑って。
8枚にもおよんだ、千鶴の気持ちだった。
「…くっ……うぅ…。」
呼んでいるうちに、少しずつ文字が読みにくくなっていった。
どうしてなのか、今わかった。
俺はいつの間にか泣いていた。
小さな嗚咽を漏らして。
どうして、素直にならなかったのだろうかと悔やまれた。
なぜ、あんなにたくさんのひどい言葉をはいたのだろうと悔やまれた。
後悔してばかりだった。
俺は、謝ることもしなかった。
なのに、千鶴は俺にありがとうと言う。
なんでなんだろうな。
千鶴が初めてくれた手紙は今の俺には、悲しすぎるものだった。