家に住みついた猫男


「.....さっ、朝ごはんの支度しよっと」


猫男の言葉は聞き流し、早速準備に取り掛かる。



パン

スープ

サラダ

ジュース



ほとんどが手作りのもの。


挨拶と料理には手を抜かない。それが菅 依月なのだ。


掃除は.....まぁ、良いとしてね。





猫男との生活は悪くない。


私がどれだけ部屋を汚しても、仕事から帰ってくるときにはちゃんと綺麗にしてあるし。





言うなれば、家政婦?ってものですか?




――――――「お前、何一人で喋ってんの?」




「.....は?」



......また、ですか...。


私ってやっぱり思ってること口に出すキャラなのかもしれない。




「っつーか、お前どんだけ時間かかってんの?」



そんな猫男の呆れたような声に背中がサーっと冷たくなった。



急いで時計を見る。





.....ヤバイ。遅刻

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