家に住みついた猫男
―――まつ毛、付いてますよ」
「なっ.....」
ゆっくりと私の顔に加賀君が近づいてくる。
そして.........
―――――ドンッ!
「や.....やめてよ!キスなんて....」
加賀君を突き放す。
そして"私まだファーストキスまだなんだから"って言おうとした。
.....いや、これは言わないでおこう。
ぼやけた視界の私から見る限り、加賀君はすごい笑いを堪えてる。
「キス、してないし。...ほら、まつげ取れましたよ」
くるくると私の目の前で取れたまつげを回す。
「からかわないで...」
「からかってませんし。あっ、もしかして.....キス、して欲しかったんですか?」
「違いますよーだ。加賀君なんて何処かにいっちゃえ」