家に住みついた猫男
「ちょっと.....、それは痛いかな...」
「えっ?」
ショボンとした加賀君の声に驚く。
「菅さん、俺.....やばいです」
私の両肩を掴んだ。
「何がやばいの.....
私の言葉は、最後までいえなかった。
そして、ほわっとした香りと
やわらかい何かが私の唇に軽く触れる。
「ごちそうさまでした」
「.......っ」
「じゃあ、今日も仕事頑張りましょうね」
加賀君が去っていく。
―――「はあああああぁぁ??」
―――――誰も居ない廊下には、加賀君の足音と
私の叫び声だけが響いた―――――