家に住みついた猫男
◇知らないこと
―――「何勝手に見てんだよ」
.....いや、勝手じゃないし。
置いといたあんたが悪いんでしょ!!
猫男は眉間にしわを寄せ、私の手からカードをとりあげた。
「ねぇ、それって...ブラックカードだよね」
「ああ。.....
―――今から燃やすけどな」
「は?あんた何言ってんのぉ!?それ、ブラックカードだよ??」
も、燃やす!?
意味分かんないし...だってブラックカードだよ!?
そう簡単にもらえる物じゃないよね.....
―――猫男の眼に何かが光った。
「人の事情に勝手に口挟んでんじゃねぇ...
お前は何も知らなくていいんだよ」
静かに言われた言葉に、頭の中で
―――プチン
何かが切れる、音がした。