家に住みついた猫男
気づくと、猫男に叫んでいた。
「私には関係ないって言いたいの?
急に住み着いて...、それなのにあんたの事、知る権利も無いの??
あんたが何者なのか.....分からないんだよ...?」
心がグシャグシャかき乱されて、
胸が苦しくなって
涙が出てきた。
―――「私、あんたの名前さえ知らない」
ポツリと、
静かになったリビングに、私の声が聞こえた。
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――――――
―――
猫男の顔を見ると、怒っているのか、悲しんでいるのか分からない顔をしていた。
傷...つけちゃった.....?
そう思うと急に怖くなって、目を瞑る。
――――その途端、体が暖かくなる。
ビックリして目を開けると真っ暗で...
上を見上げると、猫男が微笑んでいた。