家に住みついた猫男
猫男はまたあのムスーっとした顔で上から睨んでくる。
そして...
―――――ドンッ
私を後ろの壁に押し付けた。
「ななななななな、な....に...?」
ちょ、怖いよ、さすがに
『俺のことシカトしてんじゃねえよ』
猫男が私の髪を弄ぶ。
――『菅さん?誰かそこにいるんですか?』
―――「え、あ、う、ううううん、いないよ」
――『そうですか、では夕方そちらに伺いますね!』
――「じゃあ頼むわね」
そう言うと電話を切った。
猫男はまだ私の髪を触っている。
「ねえ、そんなに髪の毛が好きなの?
猫だから?」