最後までありがとう ~大好きな君へ~
*お昼*
私は新しい学校にお母さんと
手続きをしにきた。
手続きの間私は学級委員さんとやらに
校内を案内された。
彼女はキレイな女の子で
背は高くスラッとしていて
髪は長くサラサラと
つやのあるストレートだった。
学校一の美少女とはこの子みたいな
子のコトを言うのだろう・・・。
「私は八木 涼香。八と木で“やぎ”
涼しい香りで“すずか”よ。」
「私は・・・乙川 海音。」
小さな声で私は続けた。
「乙女の乙に川で“おとかわ”・・・
海の音で“みおん”。」
「素敵な名前ね。」
「ありがとう・・・。」
「また明日ね。」
彼女は笑顔で私を見送ってくれた。
何で笑ってるんだろう?・・・。
*次の日*
「海音。起きなさ~い。」
お母さんの声で目が覚めた。
周りはまだ、ダンボールがいくつか
積んであった。
制服が間に合わず、前の学校の制服
に着替えた。