SEASONS
ピクッと力が入ったのがわかったのか、福嶋さんが振り返った。


「人が多いからはぐれないようにと思って。……迷惑?」

「めっ、迷惑なんて、そんなこと……ない、です」


ちょっと、驚いただけ。


「良かった」

ニコリと微笑んで、福嶋さんはあたしの手を引いて歩き出した。


ビックリしたけどイヤじゃ……ない。



あたし、福嶋さんのこと、好きなのかな……。


< 111 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop