SEASONS
「夜は花火が上がるんだって。……時間、大丈夫?」

「はい。今日はちゃんと言ってきたんで」


誰とどこに行くかを話せば、多少遅くなっても大丈夫。


──“誰と”の部分は“女の子の友達と”にしてあるけど……。



「ちょっと行きたい所あるんだけど、いい?」

「はい」


福嶋さんに手を引かれて歩き出した。


今日はほとんど福嶋さんと手を繋いでいる。


イヤじゃないし、むしろリードされてる感じが安心する。


だんだんと暗くなってきて、園内の街灯が灯り始めた。

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