SEASONS


福嶋さんとつき合い始めてもうすぐ一カ月。


学校では中間テストが近づいていた。

今日は図書係の当番の日。



「今日、当番だけど」

「あ、そうだっけ?」



放課後、先に帰る優香子を見送って、あたしはなぜかアイツに声をかけた。


普段のあたしだったら、そんなことしないで勝手に図書室に向かうのに。



「別に一人でも大丈夫だから」

あたしはそれだけ言うと、カバンを持って教室を出た。

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