SEASONS
周りには資材が山積みになっていて、少しほこりっぽい。


地面に転がったまま男を見上げると、その手にはいつの間にかナイフが握られていた。


どこかから漏れる光を受けて、冷たく光るナイフ……。



「ちょっと大人しくしてればすぐに終わるよ」

男はそう言ってあたしの制服に手をかけた。



「ちょっ!? やめてっ!」

開かれそうな胸元を必死に押さえる。



「静かにしろって」


キラリと光るナイフを目の前に突き出されて一瞬怯んだけど、あたしは手を離さない。

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