SEASONS
「シャツは今洗濯してる。スカートはどうすんの?」

「スカートは洗濯出来ないから……。汚れてもいいタオル、雑巾でいいから貸して欲しいんだけど」



それを聞いてリビングを出たアイツが持ってきたのは、お風呂に入る時に用意してくれたものと同じタオルだった。


「これは……」

砂汚れをつけていいようなタオルじゃない。


「いいから」

戸惑っているあたしをよそに、そのタオルを押しつけて来た。



「……ありがとう」

フローリングに座って汚れたスカートを拭き始めた。

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