SEASONS
「ソファに座ればいいのに」

後ろからそんな声が聞こえたけど、あたしは別のことを話し始めた。



「ねぇ」

「んー」


「ご両親は?」

「父親は長期出張。母親は仕事。帰って来ないから気にしなくていいよ」



特に気にする様子も、寂しそうな様子もない。



「夜はいつも一人なの?」

「今日はたまたま。女のトコ行く時もあるし、外ブラブラしてたりもするし」



いつも眠そうなのはそういう理由なのか。



「ねぇ」

「ん?」





「どうして……知ってたの? ……福嶋さんのこと」

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