SEASONS

全員が教室から出たのを確認して、あたしと大野くんも昇降口に向かった。


二人で残って勘違いされたら困ると思ったけど、実行委員だったことが良かったみたい。



「駅、あっちなんだけど大丈夫?」

「オレもそっち」


駅は校門を出て右。


だけどあたしは特に意味もなく左を見た。



「……」


少し離れたところに真っ赤な車が止まっていて、その車に──アイツが乗り込むところだった。
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