SEASONS
「何かついてる?」


絆創膏を貼り終えるとアイツは顔を上げた。


「……あの時」

「あの時?」

「あたしも手当てしてあげなきゃいかなかったのに、と思って」


「……あぁ」

思い出したように自分の掌を見つめた。



「さっきの……」

「ん?」


「……気に入らない、ってどういう意味?」


そう言われて一瞬驚いたような顔をしたけど、アイツはすぐにあたしから視線をそらした。
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