SEASONS

実行委員会の集まりはすんなりと終わった。

むしろ、休みの日に集まらなくてもいいんじゃないのってくらい。



「どこ行く? 買い物とか?」

学校を出て、二人で並んで歩いていた。



「大野くん」

「ん?」



「……手、つないでもいい?」

「……」


早くこの空気に慣れたくて、あたしとしては精一杯勇気を出したつもり。


だけど大野くんは驚いているのか困っているのか、返事がない。



「……ダメ?」
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