SEASONS
「……いいよ」


心臓が激しく音を立てている。



「カーテン、閉めて?」


差し込む西日が部屋に二人分の影を落としていた。




カーテンを閉めて薄暗くなった部屋。


確かめるように上からキスが落とされ、ブラウスのボタンが外されていく。




「彩……」

名前を呼ばれるたびに心臓が跳ね上がる。



「好きだよ」

耳元でささやかれ、そのまま唇が触れる。




「好き……あたしも」

首に腕を回して、ギュッと抱き寄せた。




心がざわついているのはきっと、緊張のせい──。

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