SEASONS
あの時と同じように、踏み台に座って頭を壁に預けて目を閉じた。

あたしは今、大野くんとつき合ってるのに。



どうしてアイツとのことを思い出すんだろう。

どうして、大野くんとの思い出じゃない方を選んでるんだろう。


どうして──……。




カタン

小さな物音がして目を開けた。


後で行くよ、と言っていた大野くんが来たんだと、あたしは疑いもしなかった。




「大野く……」
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