SEASONS
「大野とつき合ってるんだ」

「か、関係な……」


だけどアイツは言葉を続けた。


「どこがいいの? 真面目なところ? 優しくしてくれるところ?」

「……っ」



関係ないでしょ!

一言そう言えばいいのに。

どうして声が出ないんだろう。



黙ったままのあたしに、アイツがゆっくり近づいて来た。


「なぁ、教えてよ」


距離を詰めたアイツは、あたしのすぐ後ろにあるテーブルに両手をついた。
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