SEASONS
「……お、大野くん、に決まって……」


「いつか好きになってくれればいいって思ってた。だけど」


真っ直ぐにあたしを見つめた目は、悲しそうな苦しそうな目をしていた。



「好き。あたしは大野くんが好き!」


「……ごめん。少し距離を置きたい」


不安になって手を伸ばしたけど、それを受け止めてくれることはなかった。


「……」


あたしにはそれが別れの言葉にも聞こえた。



どうして──……
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