SEASONS
「!?」

突然後ろからした声に驚いて振り返った。




「……泣いてるのか?」

「なっ……」

「涙の跡がある」

「!!」


あたしは慌てて顔を覆った。


「クリスマスなのに、大野とケンカでもした?」

「あっ……アンタがいけないんじゃないっ!」


突然大きな声を出したあたしに、アイツは驚いたように声を詰まらせた。


「アンタが……」

一度は止まった涙がまたあふれ出した。



──違う。
< 268 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop