SEASONS
心配だった友達作りも、グループみたいなものはいくつかあるけど、クラス全体は結構仲が良い方だと思う。



「今日、図書係の当番なんだけどぉ」

「そうなの? じゃあ、徳永くんと図書室で二人きり?」


「ちょっと……。その言い方やめてよ」

またしてしまったイヤな想像に思わず眉を寄せた。


「でも、彼女とデートかもね」

「それならそれで、快く送り出してあげるのに」


あたしがため息交じりでそう言うと、優香子はおかしそうに声を上げて笑った。




チャイムと同時に先生が教室に入って来て、アイツを取り囲んでいた女の子達が小走りで教室から出て行った。



はぁ……。

気が重いなぁ……。

< 27 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop